【光華商場】
台北市・八徳路沿いに広がる電脳街。かつては陸橋高架下にその中心が存在していたが、現在は取り壊されて近隣のスペースに移転していた。その移転先に存在する、パソコン関連商品を中心にDVD,CD,ゲームソフト等を販売する売り場面積2〜3坪の小さな店舗が多数入居する1階建ての大規模なショッピングセンターを対象に調査を実施した。従来、光華商場と言えば、海賊版等不正商品流通のメッカと称されていたが、意外なことに現在ではほとんどの日本のゲームソフトやアニメーション等のDVDは正規版が取り扱われており、海賊版を探す方が困難といった状況であった。ただし例外的に、日本のバラエティーやドラマ等のテレビ番組を収録したDVDやVCDの多くは海賊版であった。海賊版の価格は1枚TWD250〜390と正規版の1/3程度。何故テレビ番組等が海賊版製造販売業者に“狙い撃ち”されているか詳細は不明だが、現地取締り当局によれば他のコンテンツに比べ権利の所在がはっきりしない傾向にあるのが理由の一つのようだ。
ここまで市場が正常化した理由として考えられるのが、台湾現地当局による取締りの強化である。台湾では2003年に“IPRP(保護智慧財産權警察大隊)”という知的財産権の保護・取締りを専門的に扱う警察組織が設立され、現在200人態勢で日々不正商品の排除に向け活動している。その対象は物理的な模倣品・海賊版に止まらず、インターネット上での知的財産権侵害にも目を光らせている。 |
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光華商場外観 |
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光華商場内部の様子 |
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光華商場内で販売されているテレビドラマの海賊版DVD |
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