当協会は、今年度も重点施策として「違法配信撲滅」に徹底して取り組みます。2013年4月1日に、違法対策業務の専任組織として新設した「著作権保護・促進センター((略称:CPPC、Copyright Protection and Promotion Center)」では、現在、約10名の専任スタッフが常駐し、ネット上に違法にアップロードされた音楽ファイルの探索・削除要請業務を行っています。しかしながら、発売間もない最新ヒット曲が違法にアップロードされるだけでなく、アプリを通じて無料ダウンロードされるなど手口は巧妙化しており、事態はますます深刻化しています。こうした状況は、2014年度のCPPCの削除要請件数が約92万件(対前年比113.5%)という数字が表すとおりであり、違法配信の流通は未だ衰えを知りません。
一方、適法コンテンツの利用をさらに促進するための環境整備に関する諸施策についても実施しています。「私的違法ダウンロード罰則化」に係る著作権法改正の広報、啓発活動強化のため2012年9月に設立した音楽関係団体7団体からなる「STOP!違法ダウンロード広報委員会」も、2014年度で活動3年目を迎えました。2014年5月には作曲家・小室哲哉さんのご協力の下、法改正の周知啓発ミュージックビデオ「Good Click Creates Good Music!」を制作し公開しました。2015年3月までの再生回数は78万回にも上りました。また、ROCK IN JAPAN、SUMMER SONIC、a-nation等の音楽イベントにおいてブースを出展し、この啓発ビデオを計100回以上上映したほか、ノベルティの配布やクイズイベント等を行い、音楽ユーザーを対象とした広報・啓発活動を実施しました。
今後も会員社・関係権利者や団体・警察と連携を密にし、積極的に違法行為撲滅のための各種取組みを実施していきます。