不正商品対策協議会(ACA)は2005年3月11日(金)、東京・千代田区の日経ホールにおいて「アジア知的財産権シンポジウム2005」を開催した(共催:日本経済新聞社 後援:知的財産戦略本部・警察庁・総務省・外務省・財務省・文化庁・経済産業省)。
今回で7回目の開催となった同シンポジウムには、当日560名が参加・聴講した。過去最多となる聴講者の数に、知的財産への関心の一層の高まりが感じられた。 |
当日のシンポジウムは、角川歴彦代表幹事(JVA会長)の開催挨拶に始まり、警察庁伊藤生活安全局長からご挨拶をいただいた後、全4部構成の充実した内容にて行われた。
まず、作家であり大阪芸術大学にて教鞭をとってもおられる小池一夫氏から、「2005年キャラクター元年 世界で踊る日本のスーパーキャラクター」と題しキーノートスピーチが行われた。『子連れ狼』をはじめ、身近なキャラクターを交えながらのスピーチは聴講者の関心を大いに集めた。 |
次に、セミナー1として、警察庁の藤村生活経済対策室長より、「日本における知的財産権侵害事犯の取締りの現状」につき詳細なデータをもとに有益なご講演をいただいた。 |
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引き続いてのセミナー2は、ACA監事である弁護士の遠山友寛氏のコーディネートのもと2部構成で行われた。まず「韓国・台湾における知的財産エンフォースメントの現状」と題し、韓国からKIM&CHANG特許法律事務所の邊氏、台湾からTIPLO所長の林氏をお招きし、それぞれの現地におけるエンフォースメントについて具体的なお話をいただいた。次に、「いま 問われる教育の重要性」をテーマに、現在杉並区立和田中学校校長で元リクルートフェローの藤原和博氏から、まさに現場における知財教育の模様が披露された。 |
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そして、第4部のパネルディスカッションでは、テーマを「知的財産新時代 〜いま 問われる教育の重要性〜」とし、衆議院議員の伊藤信太郎氏、ミュージシャンの向谷実氏、小学館キャラクター事業センター・センター長の久保雅一氏をそれぞれパネリストにお迎えし、野中ともよさんによるコーディネートのもと、各位様々なお立場からの活発なディスカッションが繰り広げられた。
今回もシンポジウム会場の一角では、ACAの海外視察などで入手した偽玩具や偽ブランド品、海賊版ゲームソフト・DVD・CDなどを多数展示するコーナーが設けられ、付近は実物の不正商品に熱心に見入る聴講者であふれた。
また、このシンポジウムの模様は、前回、前々回に引き続き日本経済新聞で特集記事として掲載された。 |